6. 新宮さやか-陶の物体展- 展覧会レポート

 

人と人との出逢いがあり、物と人との出合いがあります。

ギャラリーに来られたお客様はみなさん新宮さんの作品をみるのははじめての方ばかりでした。

展示されている作品がやきものであることも想像出来ないと話され、そっと手で触れてみては感触をたしかめておられたり、まずはじめにおお~っと一本一本埋め込まれた針状の物”毛”に二度、三度とうなずかれ、うわ~と声を発せられ、目を丸くされる方や、海で泳いでいるクラゲに似ている~と、想像された方もおられました。

 

蓮弁盃や結跏趺坐をみて、”おもしろいなぁ~”と、ぶつぶつ言いながら手に取られては、はじめて出合った酒盃に話しかけているお客様の姿を拝見できたことも、楽しかった出来事のひとつです。

 

植物である萼と鳥のイメージを重ね合わせ、生命の力強さを表現し、日々の生活の中に取り入れられることを旨とされている新宮さやかさん、次にはどんな作品に出会えるのかワクワクして待っています。

 

 

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(小野銘子)