今西 公彦 Imanishi masahiko
略歴
1971年
兵庫県丹波立杭に生まれる
1995年
京都 岡本彰氏邸にて内弟子となる
2000年
丹波に帰り作陶をはじめる
2001年
兵庫県三田市に築窯
2010年
丹波立杭に築窯

丹波立杭は古来より著名なやきもの産地ですが、なぜか不思議なことに多くの人が、その名は知っているが具体的イメージが備前や信楽のようには浮かばない、という実態であるようです。

 

丹波フリークの私としてはこれはとても心外なことであり、「これが元来の丹波のやきものだ」と徹底して打ち出して来る作者が近代以降少なかったことも原因かと思われます。

 

丹波は現在、他の産地に増して活気があります。それは産地としての取り組みと努カ、若い世代の萌芽、そして近年の個人作者の活躍によるものでしょう。

 

その原動カのひとりが今西公彦さんですが、氏は7年前に窯を三田から地元立杭に戻してから、より「元来の丹波」を前面に出してきたようです。

 

特に最近は、全国各地での個展先で「丹波」を伝える、という使命感も感じ取られますし、実際、作品もそのような変遷を見せています。

 

丹波のやきものは鎌倉、室町、江戸初期、江戸後期、とそれぞれに強カな特性とやきものとしての魅カを現代に残してきました。

 

今西公彦さんは独自の作風スタイルを既に持っていた作者ですが、その氏がそれに加えてこれら「丹波の王道」に正面切って取り組みその成果が出現し始めていることは、丹波愛好者としてまことに楽しみで喜ばしいことです。

 

今回の優先配信の作品は、本展冊子と全て異なる作品で構成いたしましました。

 

どうぞご覧ください。

2017年4月 ギャラリーラボ