長戸 裕夢 Nagato Hiromu
略歴
2009
京都府立陶工技術専門校 研究科卒業
2011
京都市立産業技術研究所 陶磁器コース 専攻科修了
愛媛県 砥部にて作陶

伊予の砥部町は18世紀より染付磁器の産地として知られています。近代では「民芸運動」の影響下の もと、手描き染付を売りにして栄えた産地です。

 

そんな砥部には、江戸後期のごく短い間、高麗や李朝を思わせるじつに「良い感じ」な炻器質の陶器が、 やはりごく限られた窯で焼かれていたことは、一部の愛好者を除いて案外知られていません。

 

このやきものは、その焼かれていた地名から「北川毛」と呼ばれていますが、残存数が少なくなかなかお目に掛かれるものではありません。

 

長戸裕夢さんは1989年に砥部の陶家に生まれましたが、活動当初から「土」の仕事を手掛け、公募展などでの賞歴を重ねています。
近年では砥部のいろいろな陶土を採取してきて、粉引、三島、南蛮などを焼いています。
本展では、従来の黒の炻器シリーズや、粉引の新解釈などに加え、「北川毛」に挑戦していただきました。

 

氏が最近集中して取り組んでいるという食器を中心とした展示です。

 

どうぞご覧下さい。

2018年7月  ギャラリーラボ